2009年05月21日

沈みかけた大きな船

安定。
大企業。
経済至上主義。

世の中の多数がよしとする価値観に
陰りが見えたのは、バブル崩壊の時期だろうか。

世の中の多数派に
属さない人たちは
「アウトロー」と言われた。

多くの人が周りの顔色を伺って、
多数派に属するように暮らしてきた。
マズローの言う所属の欲求は
大きなものだと僕も思う。

その神話はすでに崩壊しつつある。

大企業の業績が急速に落ちると
損害は中小企業の比ではない。
構成員への影響は計り知れない。

それなのに。
いまだに。
みんなは多数派に属したほうがいいと思っている。
その、崩壊しつつある船にいまだに乗ったままだ。

不登校。
その大きな船から降りようとする行為だ。
それは単に、学校に行かないという現象に過ぎない。
多数派になれないことを、悩む必要はない。

いま、人々の多くは、
この船に乗っていても、
幸せになれないことを知っている。

だから待っている。

大きな船が迎えに来てくれるのを。
強いリーダーシップを持つ人物が率いた、
「正しい価値観」を旗印にした船が
大きな汽笛を鳴らして、近づいて来てくれるのを。

残念ながら。

その大きな船が迎えに来てくれることはおそらくない。
いや、あったとしても、その船はあなたを幸せの島に
運んでくれることはない。

大きな船そのものを造ることが不可能になったのだ。
大きな船ではたどり着けない、小さな島にヒントがあるからだ。

ひとりひとりが、オールを持って、ボートで漕ぎ出すしかない。

答えはない。
自分自身が探し続けるしかない。
それは、最終目的地の見えない、船旅をしているようだ。

まずは目の前の島に向かって、
オールをひと漕ぎしてみよう。

そこから、大いなる旅が始まる。


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Posted by ニシダタクジ at 05:30│Comments(0)日記
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