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Posted by LOGPORT運営事務局 at

2011年02月24日

経済という宗教

「幸せってなんだっけ?」(辻信一 ソフトバンク新書)
08年に出版された本なのに、
リーマンショック後の未来を予測している。

イギリスの大学が2006年にやった
世界80万人を対象にした幸せ度調査によると、
日本は178か国中90位。

日本は
GDP世界2位の座を昨年、中国に明け渡した。
そして、不幸になっただろうか?

いや、1位のアメリカも2位の中国も
幸せな国だと思うだろうか?

経済という宗教
はこれほどまでに、世界を席巻した。
みな、経済成長がなによりも正しいと思っている。

僕が忘れられない新聞記事がある。
97年京都で行われた地球温暖化防止の会議。
その最中、衝撃的な新聞記事を目にした。

「15%削減」過大で非現実的。(読売新聞)

15%もCO2を削減すると現在の経済成長を
維持できない。
だから「非現実的」だというのだ。

実際、このときは5%とか6%の
削減数値目標が設定された。

僕はショックを受けた。
ちょっと待て。
地球温暖化防止の会議だろう。
温暖化を防止するのと
経済を成長させるのとどっちが現実なんだよ?

まあ、地球温暖化問題の真実は別にして、
僕はこのときに、
「正しさ」というのはないと実感した。

あるいは、みな、経済という
宗教にとりつかれてしまったのだと知った。

本当の幸せ
本当の豊かさ
っていったいなにか?

という問いが浮かんだ。

同時期に僕は、
テレビでブータン王国のGNHを知る。

GNPではなく、GNH
国民総幸福量。

辻さんは
これを単なるギャグだったという。

およそ40年も前、1970年代に、
ブータン王国の前国王がつくりだした
コンセプト。

いま、このコンセプトは世界を席巻している。

いま、世界の価値観が揺らいでいる、本当にそう思う。

それに変わる何かを、僕たちは必要としている。

そしてそれはひとりひとりが
「幸せとは?」「豊かさとは?」という問いかけをするところから
始まっていくのだ。  


Posted by ニシダタクジ at 06:18Comments(0)日記