2010年06月15日
人は金のみにて働くにあらず
「虚妄の成果主義」(高橋伸夫著 日経BP 2004)
中村さんが大阪から持ってきて、
事務所に置いてあったのだけど、
3年も放置してあり、やっと読み始め。
熱い本です。
ステキです。
経営学はサイエンスです。
この言葉にまずはシビれます。
働くときのモチベーションとは、
いったいなんでしょうか?
それには、
内的動機付けと
外的動機付けがあります。
仕事が上手くいったら、ボーナスが出ます、
みたいなのは、外的動機付け。
他方、仕事の内容自体に同意し、賛同し、
それをやっていくことで満足が得られるのが内的動機付け。
内的動機付けを
分解すると
職務遂行⇒職務満足
が一体になったものだと表現することができます。
ところが。
そこに金銭的報酬が割り込んできます。
職務遂行⇒金銭的報酬⇒職務満足
つまり、職務満足は
「金銭的報酬」によって得られるようになります。
つまり、金のために仕事をするようになります。
これを象徴するエピソードが面白い。
心理学者デシによると、
第一次大戦後、
ユダヤ人排斥の空気が強い米国南部で
ユダヤ人が洋服やさんを出店した。
すると、嫌がらせをするために、
ボロ服をまとった少年たちが
店先に立ち「ユダヤ人、ユダヤ人」と
ヤジを飛ばすようになった。
困った店主は、一計を案じた。
ある日彼らに
「私をユダヤ人と呼ぶ少年には1ダイム(10セント硬貨)を与えよう」
と言って、少年1人1人に硬貨を与えた。
戦利品日喜んだ少年たちは次の日もやってきて
「ユダヤ人、ユダヤ人」と叫び始めたので
彼は「今日は1ニッケル(5セント硬貨)しかあげられない。」
と言って、再び少年たちに硬貨を与えた。
その次の日も少年たちはやってきてヤジを飛ばしたので、
「これが精一杯だ。」と言って、今度は1ペニー(1セント硬貨)を与えた。
すると少年たちは2日前の10分の1の額であることに文句を言い、
「それじゃあ、あんまりだ」と言ってもう二度と来なくなった。
~~~ここまで
このエピソードがまさに、
内的動機付け=職務遂行⇒職務満足
の間に金銭的報酬を割り込ませることによって、
モチベーションを下げるメカニズムを表している。
もともとや「ユダヤ人」とヤジることと
職務満足はくっついていたが、
金銭的報酬のインパクトの強さが
それを分離した。
すなわち、満足を得るためには
金銭的報酬が必要となったのだ。
なるほど。
サイエンスですね。
中村さんが大阪から持ってきて、
事務所に置いてあったのだけど、
3年も放置してあり、やっと読み始め。
熱い本です。
ステキです。
経営学はサイエンスです。
この言葉にまずはシビれます。
働くときのモチベーションとは、
いったいなんでしょうか?
それには、
内的動機付けと
外的動機付けがあります。
仕事が上手くいったら、ボーナスが出ます、
みたいなのは、外的動機付け。
他方、仕事の内容自体に同意し、賛同し、
それをやっていくことで満足が得られるのが内的動機付け。
内的動機付けを
分解すると
職務遂行⇒職務満足
が一体になったものだと表現することができます。
ところが。
そこに金銭的報酬が割り込んできます。
職務遂行⇒金銭的報酬⇒職務満足
つまり、職務満足は
「金銭的報酬」によって得られるようになります。
つまり、金のために仕事をするようになります。
これを象徴するエピソードが面白い。
心理学者デシによると、
第一次大戦後、
ユダヤ人排斥の空気が強い米国南部で
ユダヤ人が洋服やさんを出店した。
すると、嫌がらせをするために、
ボロ服をまとった少年たちが
店先に立ち「ユダヤ人、ユダヤ人」と
ヤジを飛ばすようになった。
困った店主は、一計を案じた。
ある日彼らに
「私をユダヤ人と呼ぶ少年には1ダイム(10セント硬貨)を与えよう」
と言って、少年1人1人に硬貨を与えた。
戦利品日喜んだ少年たちは次の日もやってきて
「ユダヤ人、ユダヤ人」と叫び始めたので
彼は「今日は1ニッケル(5セント硬貨)しかあげられない。」
と言って、再び少年たちに硬貨を与えた。
その次の日も少年たちはやってきてヤジを飛ばしたので、
「これが精一杯だ。」と言って、今度は1ペニー(1セント硬貨)を与えた。
すると少年たちは2日前の10分の1の額であることに文句を言い、
「それじゃあ、あんまりだ」と言ってもう二度と来なくなった。
~~~ここまで
このエピソードがまさに、
内的動機付け=職務遂行⇒職務満足
の間に金銭的報酬を割り込ませることによって、
モチベーションを下げるメカニズムを表している。
もともとや「ユダヤ人」とヤジることと
職務満足はくっついていたが、
金銭的報酬のインパクトの強さが
それを分離した。
すなわち、満足を得るためには
金銭的報酬が必要となったのだ。
なるほど。
サイエンスですね。