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Posted by LOGPORT運営事務局 at

2009年10月29日

3個100円の謎

こんな看板を見かけた。
「1個50円 3個100円」

看板を見ただけなので、
何を売っているのか、分からなく、
また相当古ぼけていたので、
もう売っていないかもしれないが。

「3個100円」を見て、
これまでだったら、「3個のほうがオトク!」
って思っていた。

しかし。
農業生産法人トップリバー社長、嶋崎さんの
「儲かる農業」(竹書房)を読んでから、
ちょっと見方が変わった。

トップリバーでは
「いっぱい買うから安くしてくれ。」
という申し出には一切応じない。

それどころか、むしろ値上げを交渉するのだという。
それだけの量を安定供給するのは、ハンパじゃない苦労を
伴うからだ。

なるほど。

それを元に
3個100円を検証してみる。

1個50円で3個100円のモノを売るということは、
3個100円の方が利益が多いことを意味する。

ということは
商品原価は25円を下回らなければならない。

原価が1個30円だとしたら、 50円で売ったとき20円儲かるが
3個100円のときは 100-30×3で10円しか利益がでない。

25円だとちょうど両者とも25円の利益
20円なら30円と40円の儲けだ。
15円なら35円と55円という、だんだん大きな差になっていく。

つまり。
1個50円で3個100円のものは、
原価は25円以下のものだということだ。

もちろん、特売など、特別な事情がある場合は
違うだろうが。

しかもこれは、
「商品が無限に仕入れられる。」
という前提に立ったものでなければ成り立たない

農産物はどうだろうか?
1つ1つ自然と対話しながら、
何ヶ月もかけて、出来上がった野菜や米。

3個100円と
結果だけを見ていれば済む時代は、
終わろうとしているはずだ。

工場大量生産と
コツコツと手間と愛情をかけた農産物が
同じように売られているのは、少し納得ができない。

このトマトは、1個50円です。
3個買う人は200円です。

そんな時代がやってくる、かもしれない。  


Posted by ニシダタクジ at 06:16Comments(0)日記